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回復の森

森林療法の第一人者である上原巌氏が監修の、日本全国の様々な森林保健活動を紹介している本です。本の帯に書かれた、流行りの「癒し・セラピー」から地域に根ざした「森林保健活動」へとあるように、医療・福祉・教育を通しての人と地域と森の再生の話がたくさん載っています。

個人的には、松原和彦氏が書かれた「村の診療所が取り組む地域住民対象の森林保険活動」の章がとても興味深かったです。森林体験による身体の変化の検査データのような客観的ではあるが自覚しにくいようなことより、単に「気持ちが良い」「清々しい」「ほっとする」などの主観的に感じられる心地よさの方が、森に人を引き付けるきっかけになるのではという一文には、まさにその通りという感じでした。また、心の癒しにつなげ、森の回復を願う「託林」など素晴らしい取り組みをされています。。

秋口に歩いた群馬県にある赤城自然園のセラピーロードでの体験を思い出しながら本を読み進めましたが、森林保健活動の可能性と課題を深く知ることができました。玉石混合と指摘される森林療法ですが、地域コミュニティー活性化や再形成のアプローチの一つとして、これからも勉強していきたいと思います。

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©fujimarudesignstudio/©Photo by Fumio Araki